フィリピン夜のラジオのVOKUです。最近、フィリピンでは強盗などの犯罪が増加傾向にあり、治安の悪化が懸念されています。どのような場所や行動が危険かという話は以前にもしましたが、今回はより根本的なテーマ、「狙われやすい人の身なり」について深掘りします。犯罪者の視点から見て、どのような外見がターゲットにされやすいのか。自分の身を守るための具体的なポイントを解説していきます。

注意点①:華美なアクセサリーは避ける

まず最も基本的なことですが、ゴールドのネックレスやブレスレットなど、一目で高価だとわかるアクセサリーを身につけて街を歩くのは非常に危険です。特に我々外国人がつけているものは、たとえ偽物であっても「本物に違いない」「金持ちだろう」と判断され、格好のターゲットになってしまいます。地元フィリピン人が同じものをつけていても狙われにくいですが、我々は別です。危険な場所へ行く際は、アクセサリーは外すのが鉄則です。

注意点②:「ながらスマホ」は隙だらけ

日本では当たり前の光景ですが、道を歩きながらスマートフォンを操作する「ながらスマホ」は、フィリピンでは非常に狙われやすい行為です。操作に集中しているため、周囲への注意が散漫になり、ひったくり犯にとっては絶好の機会となります。外国人が持っているスマホは高価なものだという認識が一般的であり、iPhoneなどは特に狙われます。移動中はスマホを鞄にしまい、周囲を警戒することを心がけましょう。

注意点③:TPOを考えた「きちんとした身なり」

KTVに行く際など、お気に入りの子に会うためにお洒落をするのは自然なことです。しかし、その「きちんとした格好」で一般の道を歩くのは注意が必要です。貧困層の多いフィリピンでは、綺麗なシャツや靴、ブランド物のサンダルといった服装は「お金を持っている」というサインになり、犯罪者を引き寄せる原因となります。お洒落をしたいのであれば、移動はタクシーなどを利用した「ドア・トゥ・ドア」を徹底し、徒歩での移動は極力避けるべきです。

注意点④:「ひったくりやすいバッグ」は持たない

私が過去に経験したように、トートバッグや肩掛けバッグは、バイクを使ったひったくり犯に最も狙われやすいアイテムです。腕や肩にかけるだけのバッグは、一瞬で奪い取ることができてしまいます。実際に、バイクにバッグを引っ張られて転倒し、大怪我をしたという話も増えています。対策としては、リュックサックを前に抱える、あるいは服の下に隠せるような小さなボディバッグを利用するなど、簡単に奪われない工夫が重要です。

注意点⑤:隙を見せる「ゆっくり歩き」

意外かもしれませんが、歩くスピードも防犯上、非常に重要です。のんびりとゆっくり歩いている人は「注意力が散漫である」「いざという時に逃げられない」と判断され、スリや強盗のターゲットになりやすくなります。これは、声をかけやすいナンパと同じ理論です。隙だらけに見えるのです。目的地が決まっているのであれば、周囲に気を配りながら、少し早足で歩くことを意識するだけで、狙われるリスクを格段に減らすことができます。

結論:自分の身は自分で守る「狙われないための鉄則」

フィリピンの治安状況を考えると、「自分は大丈夫」という過信は禁物です。以下の点を常に意識し、自ら防犯対策を徹底することが何よりも重要です。

  • 目立つな、挑発するな:高価なアクセサリーや服装は避け、現地に溶け込む努力をする。
  • 隙を見せるな:「ながらスマホ」や「ゆっくり歩き」は絶対にやめ、常に周囲を警戒する。
  • 奪われにくい工夫を:バッグはひったくられにくいものを選び、持ち方にも気を配る。
  • 危険な場所は歩かない:少しの距離でも、不安を感じたらタクシーなどで「ドア・トゥ・ドア」の移動を徹底する。

お洒落や便利さよりも、まずは安全を最優先に行動すること。それがフィリピンで楽しく過ごすための大前提となります。