フィリピン夜のラジオのVOKUです。フィリピンパブ(KTV)と聞くと、「どうせ金目当てでしょ?」というイメージが先行しがちです。ネットや噂話でもそう言われることが多いですが、その実態はどうなのでしょうか?今回は、この「金目当て説」について、僕なりの視点で深く掘り下げて解説していきたいと思います。

大前提:出会いの場は「お金を払う場所」

まず根本的な事実として、我々とKTV嬢の出会いは「お金を出して話す」というサービスの上に成り立っています。これは飲食店でお金を払って食事をするのと同じです。レストランが「お客様に美味しい料理を食べてほしい」と言う裏側でビジネスとして成り立っているように、KTVもまた商売です。ですから、彼女候補になる前の段階では、お金が介在するのは当然のこと。これを「金目当て」と一括りにするのは、少し早計かもしれません。

「金目当て」と勘違いされるパターン

では、なぜ「金目当て」というイメージがこれほど強いのか。それは、恋人関係になった後でもそう感じてしまう、あるいはそうだと断定してしまうケースが多いからです。しかし、その多くは以下のような「客側の勘違い」が原因であると僕は考えています。

パターン①:ただの客なのに「彼女」だと勘違いしている

これが最も多い悲劇的なパターンです。長年お店に通い、家族を紹介されたからといって、それが恋人関係を意味するとは限りません。実際に、ネットの相談で「8年間付き合っている彼女」と語る男性がいましたが、その実態は、ホテルには決して来ず、性的関係もなく、会うのは常に店か家族同伴という、どう見ても「大切なお客様」以外の何物でもない関係でした。本人は気づいていないようでしたが、これは恋愛関係ではありません。この状態で「金を使わされた」と感じるのは、完全な勘違いです。

「付き合って8年のフィリピン人の彼女がいます。…年に3回ぐらい会いに行きます。…未だに性的関係はありません。…僕が滞在してるホテルには決して来ようとしません。本当に僕に愛情あるんでしょうか?」

- ネットの相談より

パターン②:勝手に貢いで「逆ギレ」している

相手から頼まれてもいないのに、高価なプレゼントを勝手に贈り、「これだけ尽くしたのに振り向いてくれない!あいつは金目当てだ!」と騒ぐパターンです。これは恋愛における戦略ミスであり、彼女の人間性を非難するのはお門違いです。自分で勝手に投資して、リターンが得られなかった腹いせに過ぎません。

パターン③:噂話を鵜呑みにしてリピートしている

「フィリピン人は金目当てだぞ」という噂を、自分の実体験なく語っているだけの人もいます。特にフィリピンに詳しくない人が、又聞きした情報をさも真実かのように繰り返しているケースです。これは単なる偏見の再生産に他なりません。

パターン④:自分で生活水準を上げてしまっている

彼女を喜ばせたい一心で、高級な日本食レストランばかりに連れて行った結果、それが当たり前になってしまったパターンです。彼女が「日本食が食べたい」と言うたびに、「また金を使わせる…」と感じてしまう。しかし、それは彼女が満足する基準を自分で引き上げてしまった結果であり、一概に彼女を「金目当て」と責めることはできません。

本当の彼女なら「金目当て」とは感じさせない

では、本当に恋人関係になった場合はどうでしょうか。僕の経験上、本当に心がつながっている関係であれば、「金目当てだ」と感じる瞬間はほとんどありません。

最も分かりやすい違いは連絡頻度とプライベートで会う頻度です。本物の彼女になれば、こちらが少し面倒に感じるくらい、連絡は爆発的に増えます。仕事中しか連絡が来ない、レスポンスが極端に遅いといった場合は、残念ながらまだ「お客様」の域を出ていない可能性が高いです。

もちろん、こちらの責任で彼女の売り上げが落ちてしまい、その補填を頼まれるようなことは稀にあります。しかし、それは毎月何万円も要求されるような「ファミリーサポート」とは全く異なり、一時的な、かつ数千ペソ程度の納得できる理由のあるものです。

結論:「金目当て」説の多くは、客側の問題

「フィリピンパブ嬢は金目当てが多い」という言説を検証してきましたが、結論として、そのように言われる原因の多くは、客側にあります。

  • 関係性の誤認:お客さんである自分を「彼氏」だと勘違いしている。
  • 一方的な期待:勝手に貢いで、見返りがないことに腹を立てている。
  • 無知と偏見:噂話を自分の意見であるかのように語っている。

本当に恋人同士の関係になれば、彼女たちが驚くほど愛情深く、お金の問題を感じさせないことが多いのも事実です。大切なのは、目の前の彼女との関係が本物かどうかを冷静に見極める目を持つこと。それができれば、「金目当て」というレッテルに惑わされることは少なくなるはずです。