フィリピン夜のラジオのVOKUです。今回は、フィリピン滞在において最も注意すべき「銃を使った強盗」についてお話しします。私自身、銃を突きつけられた経験が2度あります。なぜ彼らはあなたを狙うのか?被害に遭う人々には、実は明確な共通点が存在します。あなたのその「大丈夫だろう」が命取りになるかもしれません。

理解不能な犯罪者の思考

まず理解すべきは、強盗犯(特に極貧層)の考え方は我々の常識とは全く異なるということです。「普通はこうしない」という論理は一切通用しません。「そこに盗めそうな人がいたから」「財布が見えたから」という短絡的な理由で、彼らは平気で一線を越えてきます。この根本的な思考の違いを認識することが、安全対策の第一歩です。

共通点①:「慣れてきている」という過信

最も危険なのが、フィリピン生活に「慣れてきた」人です。慣れは警戒心を麻痺させ、「自分は大丈夫」という根拠のない過信を生みます。自分はフィリピンを理解していると思っている時が、一番危ない。人が多いから大丈夫、この時間は大丈夫、といった「普通は」という常識が、いとも簡単に覆されるのがフィリピンです。

共通点②:「複数人なら大丈夫」という油断

「一人歩きは危ないが、複数人なら安全だ」これも危険な思い込みです。ニュースを見れば、4~5人のグループがたった2人組のバイク強盗に襲われる事件が頻発しています。相手が銃を一人でも持っていれば、人数差など関係ありません。「数で勝るから安全」という考えは今すぐ捨ててください。

共通点③:「ホームエリア」という安心感

「いつも通る道だから」「この辺は顔見知りばかりだから」といったホームエリアならではの安心感も、強盗犯にとっては絶好の隙となります。犯人はあなたのことなど知りませんし、そこに住んでいるかどうかなどお構いなしです。むしろ、リラックスして油断している場所こそ狙われやすいと心得るべきです。

共通点④:「今日だけだから」という一瞬の隙

「今日だけ近道しよう」「今日だけ野良タクシーで…」こうした「今日だけ」という一回きりの油断が、取り返しのつかない事態を招きます。強盗犯は、常に油断している人間を探しています。あなたの「今日だけ」は、彼らにとっては「今日こそ」のチャンスなのです。

共通点⑤:「多分大丈夫っしょ」という、ずさんな警戒心

結局のところ、全ての共通点はこれに集約されます。「多分大丈夫だろう」という、ずさんな警戒心です。フィリピンの路上は、RPGのフィールドのように常にモンスター(犯罪者)が徘徊しているようなものです。たまに気を抜いた、その一瞬を彼らは見逃しません。

結論:フィリピンで生き残るための唯一の方法

では、どうすれば被害を避けられるのか。100%安全な方法はありません。コンドミニアムにすら泥棒が入る国です。しかし、リスクを限りなくゼロに近づける方法はあります。

  • 常に「狙われている」意識を持つ:「大丈夫」という思考を停止する。
  • 物理的な安全確保を徹底する:移動は信頼できるGrabなどを使い、必ず「ドア・ツー・ドア」を徹底する。
  • 「普通」は通用しないと知る:自分の常識が、相手の常識ではないことを肝に銘じる。

フィリピンでの安全は、お金で買うものではなく、日々の徹底した警戒心によってのみ得られるものです。この記事を読んだこの瞬間から、「多分大丈夫」という言葉をあなたの辞書から消してください。