フィリピン暮らし10年目、日本へ帰りたくない3つの理由
フィリピン暮らしも気付けば10年目。「日本に戻ってきなよ」と日本の友人や家族からよく言われますが、僕は正直、もう日本に帰りたいと思わなくなりました。フィリピン夜のラジオのVOKUです。今回は、10年フィリピンに住んでみて「これがあるから戻れない」と感じている3つの理由を正直に話します。観光で来た時には見えない、長期で住んだ人だけがわかる視点です。日本での生活に違和感を抱えている人や、海外移住を考えている人には、ヒントになる内容かもしれません。
理由①:人と人の距離が近くて、人生の「温度」が高い
一つ目の理由は、フィリピンの人と人の距離感の近さ。日本で暮らしていた頃は、隣人の名前すら知らず、職場ではお互い深く踏み込まないのが当たり前。それが楽だと思っていたんですが、フィリピンに来て10年経つと、日本のあの「他人とは関わらない」がベースの空気に戻れない自分がいます。
フィリピンは隣人が普通に話しかけてくる、店員も笑顔で雑談してくる、初対面でも30分後には冗談を言い合える。最初は鬱陶しいと感じる距離感ですが、慣れるとこれが人生の「温度」として自分に欠かせないものになります。日本に戻ると、街全体が冷蔵庫の中にいるような静けさに感じる。10年前まで普通だったその静けさが、今は耐えられなくなっている自分に気付きました。
理由②:天気と空気が、人間の精神状態を変える
二つ目は単純だけど大きい。気候です。フィリピンは年中暖かい。寒くて布団から出られない朝も、湿度ゼロでカサカサする冬も、花粉症で目をこする季節も、ここにはない。毎朝半袖で外に出られる、この当たり前が幸せだと、戻ってわかりました。
日本に一時帰国するたびに思うのが、自分の体が天気にこれほど影響を受けていたのか、ということ。寒さで肩が縮まる、曇り空でテンションが下がる、花粉でぼんやりする——日本にいた頃は気付かなかった気候が人の精神状態に与える影響を、フィリピン10年で逆に体感しています。「青空と暖かさが日常」という環境は、生活の質を底上げします。これだけでも戻りたくない理由として十分強いです。
理由③:お金と生活の自由度が、日本では取り戻せない
そして三つ目、これが現実的に一番大きい。お金と生活の自由度です。フィリピンでは、日本円換算の生活費でちょっと余裕のある暮らしができる。家事代行を雇える、好きな時に外食できる、月数回の小旅行が現実的、家のサイズも日本の倍以上。同じ収入で、生活の質が日本の2〜3倍になります。
日本に戻れば、家賃と通勤と電車のラッシュと、すべてが一気に跳ね上がる。同じお金でできることが半分以下になる感覚。さらに大きいのが「時間の自由度」で、フィリピンは仕事のペースも生活のペースもゆるやかで、人生に余白がある。日本に戻った瞬間、空気感が「効率・生産性・遅刻ダメ」に切り替わって、肩が凝る。一度この自由を知ってしまうと、戻る選択は難しくなります。これは贅沢の話ではなく、人生のリズムの話。10年経って、僕にとってはもう、フィリピンのリズムが標準になりました。
VOKUの総括:「帰りたくない」は3つが重なった結果
どれか一つでは決定打にならないけれど、3つが揃うと日本には戻れなくなります。
- 理由①人の距離感:人生の「温度」を取り戻せない。
- 理由②気候:天気と空気が精神状態を底上げする。
- 理由③生活の自由度:同じお金で生活の質が2〜3倍。
- 3つ揃うと戻れない:これがリアルな10年目の答え。
「日本が嫌い」というネガティブな話ではなく、「フィリピンの方が自分に合っていた」というポジティブな話です。日本にもいいところはたくさんあるし、たまに帰国するとやっぱり感動する場面もある。ただ、住む場所として10年比較した結果、僕にとっての答えはフィリピンになりました。海外移住を考えている人は、観光の感覚ではなく、生活する目線で何度か来てみるのをおすすめします。住んでみて初めてわかる感覚が、必ずあります。