フィリピン夜のラジオのVOKUです。夜のお店に通っていると、「この言葉は、いったいどこまで本当なのだろう」という気持ちが、ふと胸の中を横切る瞬間があるものです。長年この世界を覗かせてもらってきた僕の実感でお伝えすると、パブ嬢さんたちの話の中には、明らかにパターンとして繰り返される「嘘」と、そうでないものが混ざっています。今回は、その中でも特にはっきりと輪郭のある3つの嘘について、なぜそれが生まれるのか、どう受け止めればいいのかを、静かにお話ししていきます。

① お金の貸し借りにまつわる嘘は「4割本当、6割嘘」なのです

ひとつめの嘘は、なんといってもお金にまつわる相談です。「おばあちゃんが入院した」「妹の学費が足りない」「お店のバーファインが払えない」——こうしたお願いは、夜の時間の中で必ずと言っていいほど訪れます。僕の体感でお伝えすると、この手の話は4割ほどが本当で、6割ほどが嘘というのが、おおよその比率でした。つまり、全部を嘘だと切り捨ててしまうのも違うし、全部を鵜呑みにして財布を開くのも、やはり違うのです。本当に家族が困っている女の子もたしかにいます。ただ、同じ話が他の方にも同時に向けられていたり、入院しているはずのおばあちゃんが翌週にはまた病気になっていたりすると、輪郭は自然と見えてきます。大切なのは「事実を確認する癖をつけること」で、金額の大きさではありません。この4割の本当を守るためにこそ、6割の嘘を静かに見抜く眼が必要になるのでしょう。

② 「デートもホテルもOK」——カードキーを自分から取る子が、本物です

ふたつめは、いわゆる「デートOK、お泊まりOK」という言葉まわりの嘘です。口約束の段階では、だいたいの女の子が「行けるよ、泊まれるよ」と返してくれます。けれど、実際にその日がやってきて、ホテルの前に立ったとき、本当の答えがはっきりと姿を現すのです。僕の中のひとつの基準をお伝えすると、フロントで自分からカードキーを取りに行く子は、本物です。逆に、ロビーで固まってしまう子、言い訳が次々に出てくる子、急に体調が悪くなる子——そういった反応は、そもそも最初から違う景色を見ていた可能性が高いのです。大切なのは、その場で怒らないことでした。嘘だったのではなく、「言葉とお店の外での行動がつながっていなかっただけ」と受け止めると、不思議と傷は浅くなります。約束の強さは、言葉の温度ではなく、行動の一貫性で測るしかないのだと、何度も教えられてきました。

③ 「彼氏はいない」——これは、ほぼ全員が「うん」と答えます

最後に、これはもう構造的にと言っていいほどの嘘なのですが、「彼氏いないよ」という返事です。お店の中でこの質問を投げかけたとき、ほぼ100%の女の子が「うん、いない」と答えると思っていてください。これは彼女たちが嘘つきだから、という話ではなく、この質問にそのまま「います」と答えられる構造が、お店の中にはないのです。お客さんの気持ちを冷まさず、お店のフロアを回していくためには、「いない」という返事しか選べない場面があります。だから僕は、この答えを「嘘」として糾弾するのは、少し酷なのではないかと思っているのです。大切なのは、この答えを信じるかどうかではなく、時間をかけた付き合いの中で、彼女の生活の輪郭がどう見えてくるかでした。メッセージの返信が急に途切れる時間帯、お休みの日の様子、お店の外で会えるかどうか。言葉ではなく、日常の隙間のほうが、よほど雄弁にその子の景色を教えてくれます。

僕がお伝えしたかったこと:嘘を憎まず、構造を読んでください

3つの嘘をほどいてみると、それぞれに違う理由と違う形があることが見えてきます。ひとくくりに「パブ嬢は嘘つきだ」と決めつけてしまうと、本当に大切な手触りを取りこぼしてしまうのです。

  • ① お金の話は4対6:全部嘘でもなく、全部本当でもない。事実確認の癖だけが救ってくれます。
  • ② デート・ホテルは行動で測る:言葉よりも、当日フロントで動けるかどうかが本物の基準です。
  • ③ 「彼氏はいない」はほぼ全員が言う:嘘というより、構造的にそう答えるしかないのです。

嘘を憎むのではなく、その嘘がなぜ生まれるのかという輪郭を読み解いていくこと。それだけで、この夜の街との距離の取り方は、ずいぶん穏やかなものに変わっていくのです。